6月4日(日):礼拝メッセージ

  6月4日  礼拝メモ          (T・O)
  列王Ⅱ5章1~14節   (説教) 朝比奈悦也師
 「将軍ナアマンの体験」
 この出来事は紀元前850年頃のこと。イスラエル王国が南北に分裂し、不安定な周辺諸国との戦乱の時代。イスラエルの敵国であったアラム(現在のシリア)の国の将軍ナアマンがツァラートに侵されたため、癒やしを求めてイスラエルの預言者エリシャのもとにやってきて癒やされた体験である。ここから3つの事を学ぶ。

 

一、ナアマンの人生
 当時の中近東の国は、政治・経済・軍事によって支えられていたが、戦乱の時代にあっては軍事が非常に重要であった。ナアマンは将軍としての立場にあり、アラムの国の王に次ぐ地位にあった。彼は将軍として能力を発揮し、実績を積み、王に重んじられ、上の立場にある王から尊敬されていた。能力、実績、人望のある優れた人物であって、人々の羨望の的でもあったことだろう。しかしそのナアマンは、深刻な病ツァラートのために幸せの絶頂から突き落とされ、先の見えない暗闇の中にあった。私たちもいつ何時そのような状況に陥るか分からない。

 

二、ナアマンの人生の大転換
 ナアマンはその状況をなんとかしたいと、多くの者を従え、金銀財宝の贈り物を携えてイスラエルのエリシャのもとに救いを求めてやってきた。エリシャは自分を丁重に扱い、宗教的儀式を行って癒やしてくれるものと思っていたが、エリシャは現れず、使いの者を通してヨルダン川に7回浸かるようにと言われた。彼は非常な憤りのうちに帰途に就いたが、部下の進言によってエリシャの言葉に従ったところ、彼の病はみごとに癒やされ、幼児のような肌になった。どうしようもなかった病が癒やされただけではなく、今まで経験したことのない心の底からの喜びと確信を経験した。

 

三、信仰による人生の大転換
 最初ナアマンは、ヨルダン川に7回浸かれば癒えると言われ、とても信じられなかった。部下から単純なことなのにやりもしないで否定するのは愚かなことではないかと諭され、エリシャの言葉を信じ受け入れ、実行したときに癒やされた。この経験によってナアマンは、何が起こるか分からない人生の中で、この神に信頼を置くなら大丈夫、との確信をもつことができた。キリストは、信じる者に希望と確信をもって生きる人生を送らせる。

 

 私たちもイエス・キリストを信じて生きるなら、この先何が起こり来たろうとも恐れず、確信と希望をもって平安の裡に生涯を送ることができる。ぜひイエス・キリストを信じてスタートされるように。